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日々雑感

幸せは日々の、雫のような時のなかにある。
毎月、つれづれなるままに・・・
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我家のレオナルド
 

日々雑感           渡辺範子

   涼しくなって、我家のレオナルド・ダビンチが戻ってきた。

テラスの薔薇ダビンチは2輪開いたが、そのダビンチではなくて、小さな工房で木々と戯れている夫のことだ。

何しろあの猛暑で木工どころではなく戯れるのは、孫とザリガニ捕

りだったのが工房に籠もるようになった。

木をさわっている夫はいい顔をしている。

ただ、なんでも自分で追求しなくては気がすまない人なので、

そう、 これがレオナルドたる仇名の所以なのだが、

いったん追及が始まると 一途で、ほとんど飲まず食わずという

有様なのだ。

わがレオナルドも年ですから、心は輝く(?)少年でもおん年73歳、近頃耳に補聴器も入れるようになったことだし、御身お大切にと妻としては言いたい所。

ただこの表情を見ていると、この人は木の匂いを嗅いでエネルギーにしているのかもとか、夢中になって考えているときに栄養が身体に回るのかもしれないと思い始める。

「机と椅子、とても素敵です。」などとお手紙頂いたりして上機嫌、そう 作らせて頂いた皆さんのお陰で、ただの空気が高カロリー高良質の栄養となるのだろう。

かの机と椅子は楢材拭き漆仕上げ、怪我をはさんで三年越しの作品だ。お使いになる方は美人で勉強家で笑顔が魅力、それにも増して何より気長に出来上がりを待ってくださったかいあって、なかなか素敵な漆仕上げになった。

 

拭き漆はそれぞれの木地の木目が残り年々透明感が増していくので私も大好きだが、仕上がりまでの過程を知るのであの手間を思うとため息が出る。

 今、漆部屋には幅30センチ長さ240センチ厚み4センチの大棚の材料が鎮座している。

重量は量っていないが、したたかな楢材を担いで夫は作業場の2階にある漆部屋に運んだ。

材料は綺麗に磨き上げられ、最初の漆が馬毛の刷毛で丁寧に塗られる。次に絹布や特殊な紙で拭きあげる。これを乾かすのだが漆は湿気と適度な温度がないと乾かないのだ。

「台風が近づいてるなあ、湿気は上々やが温度が足らん」と 夫は、したたかな“楢材さん”のために埃が立たないように部屋を清掃し暖房をいれて、最大級のもてなしだ。何しろ湿度70パーセント温度25℃これが漆が乾く最良の条件なのだから。

こうして乾いたら再び2度目の塗装、拭きとり、乾燥。これを10回ほど繰り返すのだ。

しばらく夜も昼も“楢材さん”のための暖房は続くことだろう。

 

 夫の性質をB型気質などと近頃納得し始めた。

大体人間の性質を血液型で分けるなど嫌いなほうだったのだが、若いお友達ができて、あらあらと思うほど彼が夫に似たところが

あって、まさかと思いながら血液型を伺うとB型と判明、ちょっと面白くてしばらく血液型観察を続けたら、京都で染織をしておられるSさん、奥様の言によると彼も思い込んだら一途で、飲まず食わずで染めに打ち込むとか「B型で苦労してます」と仰った。

二人で妙に納得して大笑いした。「こうと思ったら、聴きませんからねえ」奥様はA型で私と同じ、なあるほど夫婦なればこその組み合わせの妙のようではある。

この血液型観察、勝手気儘、独断と偏見、個人的な趣味の領域

ではありますが、我家のレオナルド・ダビンチさん、なかなかの職人気質B型満々であります。

 

| - | 17:46 | - | - | pookmark |